菱錐の最適な角度を検証してみる
レザークラフトではステッチの穴を開けるときには菱目打ちを使うと思いますが、僕はいつも菱錐でステッチの穴をあけています。
なぜならその方が美しい(と個人的に思っている)ので一個一個グサグサと革に刃を突き立てているわけですが、その中でいつも迷っている事がありました。それは記事タイトルにもあるように「角度」です。
角度が少し違うだけでステッチの表情は大きく変わります。大きく…と言っても製作している人間からすると大きいだけで、そこまで重要な事項ではないのかもしれませんが…。
ですが、気がかりなことが頭にある状態で作業するのはなんとも落ち着かないので検証しました。
角度別のステッチ
上段4mm幅,ビニモ5番・下段5mm,幅ビニモ1番
実際に縫ってみました。
この画像を見れば、
ほら…まあ…
よくわかりませんねw
ですがですが!実際に見ると少し印象が違います。
ちなみに、これ角度をどうやってこんなに細かく打ち分けているかというと、CADで細線を任意の角度で描画して印刷して、それに穴をあけてから革に重ねて、菱錐を上から突き刺しました。
解説
通常ですと角度が60°に近づくにつれてステッチが細く直線的になります。45℃に近づくと幅が広く、ステッチの存在感が強まります。ですがこの画像では変化が少ないです。よく見ると少しずつ違うのですが分かりにくいですね。
っていうか80°とかまで用意すれば分かりやすかったのかもしれません…(´;ω;`)
もう少し解説します。
画像では45°~55°あたりの変化が見えにくい、というのは糸を締める強さによって、縦方向に革が引っ張られていることが原因だと思います。
よくいうステッチを同じ強さで締めていくというのは、締め具合によってステッチの角度が変わってしまうから、ということでしょう。
最適な角度
上記の画像で、個人的に好きな角度は45~55°らへんです。ここらへんを狙って菱錐を打てばだいたい好きな角度になるかと思っています。いままでは菱錐を軽く打って、そのときに付いた跡にそって菱錐を傾けていましたが、45~55°を意識しようと思います。
最後に
ステッチは本当にクラフターの方ひとりひとり違っていて、いつも作品のステッチを見ては、どんな菱錐で、またはどんな菱目打ちで穴を開けているのか、そして糸の種類や太さなども色々と想像してしまいます。それぞれ好みがあると思いますが、よければ(分かりにくいと思いますが)参考にしてみてください。
はい(。-∀-)以上!